いつまでさみしい女を 気取っていましょうか
いつまで机の前で 落書きばかりつづけましょうか
でも本当は始めから どうなるかぐらいわかってたの
悩んで大きくなれるほど あたい暇をもてあましてられないの
そりゃまあ 夜明けの唄なんてのも かわいいわ
でもあんたっていつも唄わすんですもの まっぴらよ
おかげでいまだ石にも風にも なれなかったわ
それを女の証しだなんて 誰にも言わせたりはしないわ
あたいの命って あんたのわがままばかり背おってたわ
もしも今度生まれかわれても こわれた蛇口だけはたくさんよ
人生なんて見せ物だったわ 売り物にはならないものね
嘘はつかなくてはならないものよ だからつかれただけなのよ
しめったマッチ 日がな一日こすってたわ
あんたのくだらない話 まるでくだらないんですもの
あんたは病気じゃなくて ただ酔っ払ってたのよ
明日はひどい雨ですって 誰の傘にもぐり込むの
もちろん貸しは返してもらうつもり
今まですっと奪われてきたんですもの
その分生き長らえてみせてあげる
もちろんおつりは返すつもり
ところでなぐさめだったの それとも言い訳だったの
はげましのつもりだったの もとをとろうとしていたの
あたいが海を見ていても 夕陽を見ても月を見ても
いつもあんたって人は ありがとうって言わせようとしていたわ
フーテンだって泥棒だって 眠ってなんていないのよ
ただ少し横になって 新しい唄おぼえているのよ
この世はあんたの正義と優しさばかり
今に空さえ気が狂ってしまうわ
もちろん貸しは返してもらうつもり
今まですっと奪われてきたんですもの
その分生き長らえてみせてあげる
もちろんおつりは返すつもり